本日は、お引き渡しでした。

設計者というのは、
建物が出来るまでの間、
いつもその建物のことを考え、
その場に何度も足を運びます。
足を運んだ数でいえば、
毎日現場にいる職人さんには負けますが、
毎日その建物に向き合っているという意味では
負けているつもりはありません。
その建物は、
お引き渡しが終わるまでは、
あくまでも工務店さんのもので、
お引き渡しが終わると、
お施主さんのものになります。

つまり、
設計者がその建物を責任をもって
所有する瞬間というのは、
はじめから最後まで、
自分が工務店か施主になる以外は
まずありえません。
よくそれで頑張れるな~。
と、我ながら驚きますが(笑)、
ほんの一瞬だけ、
ご褒美みたいな時間があります。
1~2年くらいかけて
お家をつくるわけですが、
それはお引き渡し直前の
現場の終わり際、
1、2時間といったところでしょうか。
工事の最終状況をチェックすると同時に、
お施主さんの気持ちになって、
本当に気持ち良いかどうか、
不快なところがないかどうか、
確認します。

擬似的に
お施主さんになったような
気持ちになるわけですが、
その一瞬だけ
その建物、そのお家と、
よーやく通じ合えたというか、
出会えたというか、
そういう気持ちになれる、
そんな時間があります。
「よしよし、
いいじゃないか、
お前ならきっと大丈夫。」
どのお家でもそうですが、
いつもそんな気持ちです。

素晴らしいお家になりました。
「楽しくやってけよ!」
明日は、オープンハウスです!
ホソダ